華やかなレース、刺繍、アップリケ。ワコールの「メンズサルート」は、一般的な男性用ボクサーパンツとはかなり違う存在です。
では、実際に買っているのはどんな男性なのでしょうか。
若い世代だけなのか。それとも、大人の男性にも広がっているのか。
WhiteBriefLabで、ワコール公式の商品レビュー、男性下着に関する調査、売上ランキング、ワコールメンのレース下着に関する取材データを確認しました。
結論からいうと、メンズサルート単独の年代別販売比率は公表されていません。したがって「最大購買層は50代」といった断定はできません。
一方で、ワコール公式レビューには30代・40代・50代・60代の男性購入者が実際に登場します。さらに、ワコールメンの男性用レース下着全体では、20〜60代まで購入者が広がり、その中心が40〜50代と紹介されています。
つまり少なくとも、「メンズレース下着=若者だけのもの」という見方は、実際の購買データとは合いません。
まず確認:メンズサルートの年代別販売比率は公表されていない
ここは重要なので、最初に線を引いておきます。
ワコールは現在、メンズサルートについて「40代が何%」「50代が何%」といった年代別販売構成を公開していません。
そのため本記事では、年代を入力した公式購入レビューから確認できる実購入者と、ワコールの男性下着市場全体の調査を分けて扱います。
公式レビューで確認できた30代〜60代
30代:現行PTJ043にも購入者
2026年10月26日の「博士の今日の一枚」で取り上げたメンズブリーフPTJ043では、アイボリー(IV)を購入した30代男性のレビューが確認できます。着用時のズレにくさを高く評価し、追加購入の意向も示しています。
また、メンズTバックPTJ015でも30代男性の購入レビューがあります。
40代:初めてTバックへ挑戦する購入者も
PTJ026では、40代男性が「初めてのTバック」として購入したレビューがあります。
つまり、若い頃からTバックを愛用してきた人だけがサルートを買うわけではありません。40代になってから新しい形の下着へ挑戦する購入者も確認できます。
50代:リピーターの姿が見える
同じPTJ026には50代男性のレビューがあり、「サルートブランドTバック2個目」として購入しています。
2026年上半期のワコールウェブストア「ベストパンツアワード」でも、1位となったメンズサルートTバックPTJ033に50代購入者のレビューが掲載されています。
この世代では、単発の興味だけでなく、以前のモデルとの違いやフィット感まで比較するリピーターが存在していることが分かります。
60代:「憧れのサルート」を買う男性
60代も複数確認できます。
PTJ015では60代男性の購入レビューが複数あり、PTJ026でも60代男性のレビューがあります。
さらにPTJ050では、60代男性が以前からサルートに憧れていたものの価格面から購入を控え、セールをきっかけに購入したという内容を投稿しています。
これは、メンズサルートを考えるうえで象徴的なレビューです。
華やかなレース下着を「着てみたい」と思う気持ちは、若い世代だけのものではありません。
男性用レース下着全体では40〜50代が中心
メンズサルートとは別商品ですが、ワコールメンの「レースボクサー」は男性レース下着市場を見る重要な参考になります。
メーカー取材を掲載した@DIMEの記事では、レースボクサーの購入者は20代〜60代と幅広く、その中心は40代・50代と紹介されています。
メンズサルートの販売構成と同一視はできませんが、
- ワコールが手がける男性用下着
- レースを大きく使ったデザイン
- 一般的な量販男性下着より高価格
という共通点があります。
公式レビューで40〜60代のサルート購入者が複数確認できることも合わせると、大人の男性が男性用レース下着の重要な購買層になっていることは、かなりはっきり見えてきます。
男性の34.7%が「下着にこだわりあり」
ワコールが2025年9月に行った「男性の下着(パンツ)に関する意識調査」も興味深い結果です。
20〜50代男性1,870人のうち、34.7%が下着に「とてもこだわりがある」「こだわりがある」と回答しました。
こだわるポイントの上位は、はきごこち46.9%、肌ざわり45.2%、通気性40.2%。
まず快適性が重視されていることが分かります。
83.3%が自分で下着を選び、自分で買う
同じ調査では、83.3%の男性が「自分で選び、買っている」と回答。
「選ぶのは自分だが、購入はパートナーや親に任せる」という人まで含めると、約90%が自分の意思で下着を選んでいます。
男性用下着を「家族が適当に買ってくる日用品」とだけ考えるのは、もう実態に合わなくなっています。
男性の30%が下着に「美しさ・上品さ」を求める
さらに、「下着にデザインの美しさや上品さを求めていますか」という質問では、30%が「とても求めている」「求めている」と回答しました。
求めるポイントは「柄・色使い」59.0%、「素材」52.9%、「装飾」10.9%。
メンズサルートが持つレース、刺繍、色、アップリケという要素は、まさにこの需要と重なっています。
約5人に1人が「勝負パンツ」を持っている
同調査では、気合を入れたい日に履く「勝負パンツ」を持っている男性が21.2%いました。
さらに、お気に入りやこだわりの下着を身につけることで心理的な変化があると答えた男性は27.6%。
下着は身体を覆うだけのものではなく、気分、自信、安心感を切り替えるアイテムにもなっています。
6,600円のメンズサルートTバックが売上点数1位
そして、メンズサルートを単なる「珍しい商品」と考えにくい数字があります。
ワコールウェブストアの「ベストパンツアワード2026上半期」で、メンズサルートTバックPTJ033がメンズアイテム部門の売上点数1位になりました。
価格は税込6,600円。
同ランキング2位のBROS定番ブリーフは税込1,100円から。価格差が大きいにもかかわらず、メンズサルートが売上点数1位を取っています。
これは「話題になるだけの商品」ではなく、実際に購入数が積み上がっていることを示す強い材料です。
WhiteBriefLabの年代別整理
ここからは公式の年代別販売統計ではなく、今回確認したレビューと市場データをもとにしたWhiteBriefLabの整理です。
| 年代 | 確認できた傾向 |
|---|---|
| 30代 | 現行メンズブリーフやTバックの購入者。デザインと着用感の両方を評価 |
| 40代 | 初めてTバックへ挑戦する購入例もある |
| 50代 | 複数購入・モデル比較を行うリピーターが確認できる |
| 60代 | 複数商品で購入レビューを確認。「憧れ」から購入する例もある |
ここから言えるのは、「中心購買層は○代」と断定することではありません。
むしろ重要なのは、30代から60代まで実購入者が確認でき、男性用レース下着全体では40〜50代が中心になっているという点です。
なぜ大人の男性にレース下着が広がるのか
今回のデータを重ねると、いくつかの理由が見えてきます。
実用品から「自分で選ぶもの」へ
83.3%が自分で下着を選んで購入しています。男性自身が選択権を持つようになれば、無地のボクサーだけでなく、自分の好みに合うデザインへ市場が広がるのは自然です。
機能だけでなく美しさを求める
男性の30%が下着に美しさや上品さを求めています。レースや刺繍を「女性用だから」と避けるより、「きれいだから選ぶ」という価値観が成立しています。
年齢を重ねるほど品質や趣味性にお金を使える
これは今回の公開データだけで所得との因果関係まで証明できる話ではありません。ただ、高価格なメンズレース下着に40〜60代の購入レビューやリピーターが存在することは確認できます。
消耗品として最安値を選ぶのではなく、好きなものを身につける。その楽しみ方が男性下着にも広がっているのでしょう。
研究所まとめ
- メンズサルート単独の年代別販売比率は公表されていない
- 公式レビューでは30代・40代・50代・60代の男性購入者を確認できる
- ワコールメンの男性用レース下着全体では20〜60代に広がり、中心は40〜50代
- 男性の34.7%が下着にこだわりを持つ
- 83.3%が自分で下着を選び、自分で購入する
- 30%が下着に美しさや上品さを求める
- 21.2%が勝負パンツを持つ
- 6,600円のメンズサルートTバックPTJ033が2026年上半期の売上点数1位
メンズサルートから見えてくるのは、単なる「派手な男性下着」の流行ではありません。
大人の男性が、自分自身のために美しい下着を選ぶ市場。
「男だからこの形」「この年齢だから地味な下着」といった境界線は、少しずつ薄くなっています。
下着くらい、好きなものを履けばいい。
WhiteBriefLabでは、これからも白・アイボリー・レースを含め、男性下着の変化を追っていきます。
出典・確認資料
- ワコールウェブストア:サルート メンズブリーフ PTJ043
- ワコールウェブストア:サルート メンズTバック PTJ026
- ワコールウェブストア:サルート メンズTバック PTJ015
- ワコールウェブストア:PTJ050レビュー
- ワコールウェブストア:ベストパンツアワード2026上半期
- WACOAL BODY BOOK:2025年パンツアンケート<男性版>
- @DIME:ワコールメン「レースボクサー」購入者層の取材記事
調査・確認日:2026年10月26日。レビューは公開時点で確認できた投稿を参照しています。レビュー投稿者の年代は自己申告情報であり、全購入者の構成比を示すものではありません。


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